マーケット進化論 経済が解き明かす日本の歴史 -書籍レビュー

 日本歴史の中での市場がつくられてきた背景と変遷

市場(マーケット)とその機能が作られた背景について、歴史の中での変遷を知ることができる本です。現在では当たり前になっている経済市場の各要素が様々な模索と失敗によって形成されてきたことが理解できます。各項目について参考文献からの引用やデータによって、簡潔にまとめられているので、読みやすく密度も濃い内容でした。

膨大な歴史・事象の中で全てを網羅するのは不可能ですが、著者ができるだけ大事なことを最大限盛り込んで書かれているように思えました。他の書籍を読む中でもリンクすることが多く、市場の理解を進めることができる良書です。

Kindle Unlimitedでも読むことができます。(2018年12月現在)

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 ◆ 得られる知見キーワード

市場の仕組み・プレイヤー、経済発展の要素、金融マーケット

 ◆ 目次一覧

0. マーケットの進化をとらえる意義
1. 神仏とマーケット
 (奈良/平安/室町時代:律令性→荘園制)
2. 安心とマーケット
 (室町/戦国時代:撰銭令、楽市楽座等)
3. 徳川とマーケット
 (徳川時代:決済手段-両替商、問屋組織-株仲間)
4. 権利とマーケット
 (江戸時代:米切手、株仲間)
5. 産地とマーケット
 (江戸後期/明治時代:開国・産業化による制度・貿易)
6. 震災とマーケット
 (明治/大正時代:金融不安・復興・電力会社等)
7. 昭和とマーケット
 (昭和時代:金本位制、昭和恐慌)
8. 面積と土地制度
 (土地:検地、土地税)
9. 交通のイノベーション
 (移動範囲の拡大、輸送コスト)
10. 金利計算と金融教育
 (金融リテラシー、金融パニック)
11. 小学校教育と経済発展
 (金融に関する小学校教育)

 ◆ 著者プロフィール

横山 和輝氏:名古屋市立大学大学院経済学研究科准教授
1971年生まれ。一橋大学経済学部助手、東京大学日本経済国際共同研究センター研究員、現職

他著書:日本史で学ぶ経済学(2018)、ザ・100年企業 週刊エコノミスト(2018)

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