バブルを予測した先見の投資哲学とは? ポール・チューダー・ジョーンズ氏の投資手法と格言 – 株式投資

ブラックマンデーを予測して多大な投資リターンを上げ、日本のバブル崩壊時にも多大な投資リターンを上げたポール・チューダー・ジョーンズ氏の投資スタイルや格言を紹介します。

  • ブラックマンデーを予測して多大なリターンを得たほか、日本のバブル崩壊時にも多大なリターンを獲得した投資家
  • グローバルマクロ取引を行うヘッジファンド「チューダーインベストメント社」の設立者であり、約90億ドルの資産を運用している
  • グローバル マクロ視点での投資を行い、攻撃よりも守備を重要視した、徹底したリスク管理をしている
  • 目次
  • 生い立ち
  • 投資スタイルとは
  • 投資の格言
  • もっと詳しく知る方法

ポール・チューダー・ジョーンズ氏の生い立ち​

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ジョーンズ氏は1954年にアメリカのテネシー州メンフィスで生まれました。1976年にバージニア大学で経済学の学士号を取得します。大学在学中にはウェルター級 のボクシングチャンピオンになりました。大学卒業後は綿花取引で有名なエリ・チェリスのもとで働きました。

そして、1980年には株価指数や通貨、コモデティ投資を営む「チューダーインベストメント社」を設立します。1987年にブラックマンデーを予測し、手数料を差し引いても125.9%のリターンを出し、約1億ドルを稼いだとされます。

1988年にはニューヨーク市の貧困を解決するためのロビンフッド財団を共同設立します。また、ニューヨーク商品取引所の先物部門であるFINEXの設立や、米ドルインデックス先物商品の開発に携わります。

1990年には日本の株式バブル崩壊時にショート取引で87.4%のリターンを得ました。

1991年には先物ファンドであるチューダーセレクトファンドを閉鎖し、資本を返還します。1994年に米国証券取引委員会からアップティックルールに違反したという申し立てに対して、罰金を支払い、和解します。

また、2015年にはTEDに登壇し、「私たちが資本主義を見直すべき理由」という講演を行いました。「利益のみの追求は私たちの社会基盤を脅かしている」と述べています。

チューダーグループは、債券、通貨、株式、コモディティなどの投資を行っており、2019年時点で78億ドルを管理しています。また、同年にフォーブスはジョーンズ氏の資産は53億ドルと見積もっています。

バブルを予測したグローバルマクロ投資スタイル

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ジョーンズ氏の投資スタイルはグローバルマクロ投資であり、バリュー投資やマクロ経済の長期的な方向性に重点を置いています。市場を詳細に分析し、市場トレンドやイベントを予測して、大規模なポジションを取る逆張のような投資スタイルで知られています。

同時に「攻撃より守備の方がずっと重要」と述べているように徹底したリスク管理を行っています。自身を過信せず、重要な発表の前には多くの資金をリスクにさらさず、分散投資をしています。

また、「3秒前に犯した失敗はまったく気にしない」と述べているように、自身が購入した価格や空売りした価格にこだわらず、ポジションが誤っていると判断すれば、ためらわずに損切りを行います。

2020 年にはビットコインをインフレに対するヘッジとして所有していると述ベています。ビットコインをポートフォリオの多様の手段として捉えたのです。

投資の格言

グローバルマクロ投資により、数々のバブルをチャンスに変えてきたポール・チューダー・ジョーンズ氏の格言を紹介します。

 

ポール・チューダー・ジョーンズ氏を詳しく知る方法​

ポール・チューダー・ジョーンズ氏について更に深く知るための書籍を紹介します。

書籍:マーケットの魔術師

アメリカのトップトレーダー16人のインタビュー記事がまとめられている書籍です。ポール・チューダー・ジョーンズ氏のインタビュー記事も掲載されています。「英雄を気取ってはいけない」や「ナンピンをしないこと」などの投資に対する考え方や投資手法が述べられています。

書籍:世界のエリート投資家は何を見て動くのか

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アンソニー・ロビンス氏が世界で成功した投資家たちへインタビューした内容が掲載されている書籍です。投資家たちの投資セオリーが述べられています。ポール・チューダー・ジョーンズ氏のインタビュー記事も掲載されています。「攻撃より守備の方がずっと重要」や「絶対に逆張り投資家にはなるべきではない」などの投資に対する投資哲学が述べられています。

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