経済情報や社会指標 - 世界の地域別人口と宗教人口のランキング
世界の地域別人口と、宗教人口についてランキング形式で紹介します。人口規模をもとにしたトップ10について、それぞれの特徴や過去・未来についてまとめました。なお、地域別人口は2015年の推計値になり、宗教人口は2012年の推計値になります。
現在の世界情勢を知り、世界観を身に付けるで参考になる情報です。SNSの利用人口やスペイン語を母語にする人口も掲載しています。
◆2050年の世界地域と宗教別人口についてもランキング形式でまとめました。
※地域のイメージ画像は国地域と若干異なる場合があります
世界人口 約74億人
約74億人は2015年推計の推計であり、2019年現在は77億人を超えていると推計されています。1950年の世界人口は約25億人でした。1987年には2倍の約50億人を超え、2015年には3倍に達したことになります。今後についても、2050年には約98億人、2100年には約112億人と、大きく増大していくと考えられています。一方で、人口予測はとても困難であり、実際には増加が止まる可能性も指摘されています。
1:キリスト教 約21.7億人
キリスト教は、紀元前1世紀よりイエス・キリストおよび弟子たちによって広められた宗教です。旧約聖書、新約聖書を聖典としており、カトリック教会、プロテスタント、正教会などの様々な教派が存在し、教えがやや異なる場合があります。約21.7億人のうち、約半数の約11億人はカトリック教徒、約4億人がプロテスタント教徒だと推計されています。地域別には、アメリカ大陸、ヨーロッパ、南アフリカ大陸、アジア地域に多いと考えられています。
2:南アジア人口 約18.2億人
南アジアとは、アフガニスタン、バングラデッシュ、ブータン、インド、イラン、モルディブ、ネパール、パキスタン、スリランカの国々が含まれています。インドが約13億人と地域人口の8割を占め、パキスタンが約1.9億人、バングラデッシュが約1.6億人になります。2050年の地域人口は23億人を超えると推計されています。
3:東アジア人口 約16.4億人
東アジアには、日本、韓国、北朝鮮、中国、モンゴルの国々が含まれています。中国が約14億人と9割近くを占め、日本が約1.3億人、韓国が約0.5億人です。1950年の約6.7億人から3倍近くになりました。2050年の地域人口は約15.9億人と推計されており、中国人口の伸びが止まって緩やかに人口減少すると考えられています。
4:イスラム教 約16億人
イスラム教は、7世紀頃にムハンマドが唯一神から啓示を受け、その教えを広めた宗教です。教えには宗教的な側面だけでなく、国家や社会全体に関わることを定めていることから、「教」という日本語は正しくないと指摘されており、「イスラーム」と記述されることがあります。スンナ派、シーア派などの複数の宗派が存在し、スンナ派が約14億人と大多数を占めます。地域別には、アジア、中東、アフリカ大陸に多いと考えられています。昨今はイスラム教に関係するビジネスとして、イスラム教の教えに沿ったイスラム金融、禁じられている食品を含まないハラルフードなどが注目を集めています。
SNS:Facebook 約15~23億人
地域人口と肩を並べるユーザ数を誇るサービスは主にSNSがあります。トップはFacebookであり、アクティブユーザー数は2018年12月に約15~23億人と発表されています。また、インスタグラムは約10億人、Google+は約5億人、Twitterは約3億人です。なお、テキストチャットを主な用途とするSNSのWhatAppsのアクティブユーザー数は約15億人、中国系のWeChatは約10億人以上と発表されています。
5:アフリカ大陸 約11.9億人
東アフリカで約4億人、西アフリカで約3.5億人と、東部南部で半数以上を占めます。北アフリカで約2.3億人、中央アフリカで1.5億人、南アフリカで約0.6億人です。アジアに比べて少なく感じられますが、1950年の約2億人から約6倍になっています。2050年には25億人を超えると予想されており、人口増加が進む地域と考えられています。
※無宗教 約11.3億人
特定の宗教に関係しない人口も考慮すべき点です。地域別にはアジアに多いと考えられています。一方で、宗教的に関係しない人々の多くは、何らかの慣習や信念を持つ人々も多く、また、冠婚葬祭における宗教的慣習や行事にも従事している人々も多く存在します。
6:ヒンドゥー教 約10.3億人
ヒンドゥー教は、キリスト教やイスラム教徒は異なり、特定の教祖が広めたものではなく、紀元前20世紀以上前のインド地域の信仰が時代によって変化してきたものだと考えられています。地域別には、インドやネパールに多いと考えられています。
7:ヨーロッパ 約7.4億人
地域別には、ロシア、ウクライナ、ポーランドなどが含まれる東ヨーロッパで約3億人、フランスやドイツなどが含まれる西ヨーロッパで約2億人、イタリアやスペインなどが含まれる南ヨーロッパで約1.5億人、イギリスやスウェーデンなどが含まれる北ヨーロッパで約1億人です。1950年代には約5.5億人と推計されており、人口増加率が低い地域です。2050年にも約7億人とやや減少が考えられていますが、周辺地域による移民等により予想が難しい地域でもあります。
8:東南アジア 約6.3億人
東南アジアは、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール等を含む地域です。インドネシアが約2.6億人、フィリピンが約1億人、ベトナムが約0.9億人です。地域人口は1950年の約1.6億人から約4倍になっています。2050年には8億人近くになると予想されており、やや人口増加が進む地域と考えられています。
9:ラテンアメリカ&カリビアン諸国 約6.3億人
地域別には、ブラジルやベネゼエラなどが含まれる南アメリカで約4億人、メキシコなどが含まれる中央アメリカで約1.7億人、キューバやハイチなどが含まれるカリビアン諸国で約0.4億人です。1950年の約2.5億人からは約2.5倍になりましたが、2050年には約8億人と推定されており、人口増加は緩やかだと考えられています。
10:仏教 約4.9億人
仏教は日本でも馴染み深い宗教であり、ブッタを開祖とし、アジアを中心に広がった宗教です。主に大乗仏教、密教などに分けられ、それぞれから様々な宗派が存在します。半数以上は大乗仏教の教徒だと考えられています。
言語:スペイン語を母語とする人々 約5億人
中国語を除けば、スペイン語を母語とする人々が最も多く、様々な国でスペイン語が使われています。公用語としている国は中央アメリカや南アメリカに多く存在し、メキシコ、コロンビア、ベネゼエラ、ペルー、チリ、アルゼンチンなどが代表的な国々です。
まとめ
世界の地域と宗教別人口について、トップ10まで見てきました。ちなみにアメリカ・カナダなどの北アメリカは約3.6億人、オーストラリアやニュージーランド、太平洋諸島の国々が含まれるオセアニア地域は約0.4億人になります。各数値は国連などの推計値ではありますが、世界を俯瞰してみることが重要な指標になります。
◆2050年の世界地域と宗教別人口についてもランキング形式でまとめました。
【参考資料・出典】
・国連人口部の推計人口統計(2017年)
https://population.un.org/wpp/Download/Standard/Population/
・Pew Research Center 「The Global Religious Landscape」
http://www.pewforum.org/2012/12/18/global-religious-landscape-exec/
・Facebook Company Info
https://newsroom.fb.com/company-info/
・日本経済新聞「インスタグラム、国内月間利用数2900万人に」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37215360R01C18A1000000/
・WhatApps Blog
https://blog.whatsapp.com/
・BBC「中国微信、月間ユーザー数が10億人突破 成功のカギは?」
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43312223
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