サラリーマン投資家の星「五味大輔氏」投資手法 – 株式投資

    BNF氏や片山晃氏と並んで日本最強の個人投資家と呼ばれる五味大輔氏。
    彼は、働きながら兼業投資家として資産250億円以上を達成した個人投資家です。

    五味大輔氏が購入した株は必ず儲かるとも言われており、保有銘柄にも注目が集まります。
    個人投資家でありながら「ミクシィ」の大株主、「そーせいグループ」の筆頭株主になり、今でも様々な企業の大株主に名を連ねています。

    本記事では五味大輔氏の投資手法や経歴、格言について詳しく紹介していきます。

    目次

    五味大輔氏の略歴

    biog-gomi_daisuke_2

    五味大輔氏は働きながら投資を続けている兼業投資家ということもあって、メディアなどの表舞台にはあまり姿を現していません。
    数少ない情報から略歴を拾い上げると、中学生の頃から元手100万円を貯めて株式投資を開始したという経歴があります。

    先人に触発

    中学生で100万円貯めたというのも凄いですが、100万円をすべて株式投資につぎ込んだということも規格外ですよね。
    大学生の時にはすでに6000万円を稼いでいましたが、偉大な先人であるBNF氏やcis氏に触発されて、もっと稼がなければと思ったそうです。

    もともとゲームが好きということもあり、ガンホーやコロプラなどのゲーム会社に投資して利益を増やしていきました。

    ターニングポイント

    五味大輔氏のターニングポイントは、2014年のミクシィ株の大量保有と2015年のそーせいグループの筆頭株主となったことです。
    SNSサービスからソーシャルゲーム会社に転換したミクシィが開発した「モンスターストライク」をプレイして、「このゲームはパズドラを超える」という感触を得たため、ミクシィ株の大量保有に踏み切り、莫大な利益を稼ぎ出しました。

    現在はもう生活にはまったく困っておらず、3億円もあれば暮らせるので、ゲームのスコアをどこまで伸ばせるかに挑戦しているような境地に達していると、片山晃氏との対談で話しています。

    五味大輔氏の投資手法と実績

    biog-gomi_daisuke

    五味大輔氏の投資手法は大きく分けて3つあります。

    現物取引、長期投資、誰にでも流通している情報での分析になります。

    現物取引

    意外なことに、五味大輔氏は信用取引をほとんどしていません。
    本人曰く、空売りはあまりうまくないとのことでレバレッジも基本的に掛けないそうです。
    苦手な手法には手を出さないという潔さも利益を稼いでいったポイントではないでしょうか。

    信用取引ではなく現物取引に集中したことで「株価が大暴落しても退場せずに生き残れたことも大きい」と五味大輔氏本人も語っています。

    長期投資

    「僕は、いつか日経平均株価が4万円に行くと何となくイメージしてるんですよ。」

    五味大輔氏は、片山晃氏との対談でそののように発言しています。

    筆頭株主になった「そーせいグループ」の株式を大量保有した理由も、創薬ベンチャーとしてのポテンシャルに投資し、いつか小野薬品工業を超える企業に成長すると期待感を持っているからこそ。
    もちろん投資家ですから、株価が上がっていくに連れて少しずつ売却し目先の利益も確定させています。

    現在の五味大輔氏の投資手法は、マネーゲームとしての投機ではなく、企業の未来に投資するグロース型の長期投資だと言えるでしょう。

    誰にでも流通している情報での分析

    五味大輔氏は市井の個人投資家なので、組織のファンドマネージャーのように情報が豊富に手に入れられることはありません。
    ツイッターや決算短信など誰にでもアクセスできる情報の中から銘柄選びをしています。

    彼の発言には次のようなものがあります。

    「僕は割と身の回りから投資の種を見つけることが多いです。例えば不動産投資情報サイト【ホームズを手がけているネクスト(現在はLIFULL)】は、自分が賃貸物件を実際に探す際に、このサイトは使いやすいと感じたんです。調べてみたら、当時は株価が結構安かったんで投資しました。昔なら、ジェイアイエヌもそうですね。」

    「例えば、ツイッターで業績を上方修正した会社の情報を見かけて、何か新しいサービスが好調だというならこれは会社の価値よりも株価が安いなと思ったら買ってみたりします。正直、そんな難しいことはしていないと思いますよ。」

    日々の生活にアンテナを張りつつ、「いいな」と思ったサービスを見極めて銘柄を選ぶスタイルと言えます。


    (以下、PRを含みます)

    投資の格言

    五味大輔氏の投資の格言をいくつか紹介します。

    • 「この会社はいい」と判断した自分の目に責任を持つというか、この銘柄が潰れたら資産が半分になるくらいの覚悟が俺にはあるんだぞ、というのを示すために買っているんです


       出典:日本の億万投資家名鑑

      五味大輔氏は金額の大きさもあってか、保有銘柄が公開されている投資家です。
      相場に対する影響力も強く、五味大輔氏が株の売買を行えば値動きも上下します。
      影響力が強いことを本人もわかっていて、「覚悟」という言葉を使って株式投資に対する姿勢を示していますね。
      損切りに関しては、投資判断が間違っていたら早めに動くようですが、中小型株で出来高が足りずに動けなくなったら塩漬け株にしてしまうこともあるようです。
      五味大輔氏が株価を売るとさらに下がってしまうということも自覚しておりジレンマもありそうですね。

    • 本当にチャンスに巡り合うかどうかです。ただ、そのチャンスがいざ来た時に大きく勝つのか小さく勝つのかは、経験の差が影響すると思います。


       出典:日本の億万投資家名鑑
    • 僕は過去の買値には全然こだわらないです。株価が上がってもまだ上がると思えば買い増して、ある程度のところにいったら一部減らしてキャッシュをつくって。


       出典:日本の億万投資家名鑑

    現在の五味大輔氏の所有株は?

    開示されている各種報告書によると、2023年11月現在、以下の株式を所有しています。
    所有比率順に並べています。
    ※カッコ内は発行株式数に対する割合を示します

    そーせいグループ (約8%)

    神経、免疫、消化器、炎症性疾患領域などの医薬品の創薬から初期の臨床開発を行う医薬品メーカー。
    2015年から大量保有。

    ウルトラファブリックスHD (約6%)

    自動車・航空機・スポーツ用品などに利用される、ポリウレタンレザーを製造・販売する繊維メーカー。
    2017年から大量保有。

    ステムリム (約5%)

    再生誘導医薬を開発する医薬品メーカー。
    2022年から大量保有。

    日本ファルコム (約4.5%)

    ゲームソフトを開発・販売する企業
    2015年から大量保有。

    うるる (約4.5%)

    クラウドソーシングプラットフォーム「シュフティ」や、クラウドソーシングを利用した入札情報サイトなどを運営する企業。
    2019年から大量保有。

    アイリッジ (約3.5%)

    アプリの開発・運用プラットフォーム開発、DXソリューションを提供するIT企業。
    2020年から大量保有。

    他にも、大阪油化工業、クリングルファーマ、LIFULL、アクセルマーク、イー・ロジットなどの多数の株式を保有しています。

    数年以上に渡る、株式の長期保有が多いことが確認できます。

    五味大輔氏を詳しく知る方法​

    五味大輔氏について更に深く知るための書籍を紹介します。

    書籍:日本の億万投資家名鑑

    個人投資家63人のノウハウが記載されている書籍です。

    ここでは運用資産が300億円を超えているという五味大輔氏と片山晃氏の対談が記載されています。
    投資で勝ち抜くための思考と銘柄発掘のヒントを語り合っています。

    書籍:日本の億万投資家 77の金言

    biog-gomi_daisuke_book

    「投資の基本哲学」や「自分に合った投資法」など、日経マネーや億万投資家名鑑に載った言葉の中から厳選された言葉が掲載されています。
    巻末には、五味大輔さんの言葉が収録されています。

    まとめ

    五味大輔氏の投資手法は、特別に難しいものではありません。

    日々の生活の中で、自分がいいと思ったサービスに投資する皮膚感覚と、ツイッターなどの誰でも知ることのできる情報を取捨選択して投資判断を行っています。
    しかも、働きながら兼業で投資を行い250億円もの資産を築いたのですから、サラリーマン投資家にとっては、希望の星と言えるのではないでしょうか。

    もちろん、250億円の資産を達成できたのは、五味大輔氏自身の胆力や投資に対する覚悟があってこそです。

    とはいえ、世のトレーダーの人たちも五味大輔氏から学び、真似できる点は多々あるのではないでしょうか。
    ぜひ五味大輔の投資手法を参考にしてみてください。

    目次